契約内容への理解で変わる労働環境

フリーランスエンジニアは人材サービスを利用して仕事を探すこともよく見られるようになりました。その際に企業と契約を締結して業務委託を受ける方法がよく選ばれています。SES契約によって働く方法を選ぶときには人材サービス側が契約内容を取りまとめてくれることが多いものの、その内容について熟知して納得した上で契約することが肝心です。この契約は技術を提供することに主眼を置いた準委任契約であるため、従事する業務や業務の指揮系統といった点から、残業や休日などに至るまで細かく内容が定められています。

この契約内容の違いによって労働環境にも大きなギャップが生じるリスクがあるので、自分が企業と直接契約するという意識を持って内容を最適なものにできるように努めることが重要です。例えば、SES契約では委託元はエンジニアに対して現場で直接的に指示をする権限を持っていないのが原則ですが、契約の中に指揮系統を明確に定めて特定の人から指示を出せるようにするケースもあるかもしれません。

委託先の管理者に許可を得た上で委託元のスタッフが指示を出せるという形にすれば法律上の問題はないと思われます。これによって現場で業務が変化しやすい状況が生まれて仕事が増える可能性が高くなります。一方、残業についての取り決めは重要なものであり、残業は行わないのが原則とすれば時間の自由を獲得可能です。残業代の発生についても定めておかないとサービス残業になるリスクもあるので細部までしっかり確認しなければなりません。